溶融成形性

溶融成形性

ニチゴーGポリマー™は溶融成形可能な樹脂です。

ニチゴーGポリマー™は、PVOHに比べ融点が低く、成形可能温度範囲が広いため、溶融成形性に優れています。

ニチゴーGポリマー™の溶融成形性

成形用推奨グレード

特徴品種MFR 1)
(g/10min)
OTR 2)
(cc 30μm/㎡ day atm)
用途
フィルム射出
成形
Tダイキャストインフレーション
基本グレードBVE8049P*4.30.4
高MFRグレードAVE8077P*300.4××
柔軟性グレードOKS-8074P*3.50.5×

1):2,160gf(210℃)
2):23℃, 65%RH
* 食品用包装材料用推奨グレード
上記数値は、代表値であり、保証値ではありません。

溶融成形時のポイント

★ 樹脂の温度が、230℃をなるべく超えないようにしてください。熱分解により、流動性の変化やゲル発生の原因になります。

★ ルーダー及びダイ内等での樹脂の長期滞留は、できるだけ避けてください。流動性の変化やゲル発生の原因に成ります。

★ 吸湿性の樹脂ですので、開封後は速やかにご使用ください。長期保管が必要な場合は、必ず防湿袋に入れ密封(ヒートシール)して保管して下さい。

★ 再乾燥はお勧めできません。黄変やフィッシュアイ等の原因になります。

★ せん断発熱が発生しやすい樹脂ですので、スクリューパターンは、比較的マイルドなものにして下さい。また、スクリーンメッシュも細かすぎないように留意して下さい。

★ 装置内を窒素充填することで、熱分解を抑制できます。

★ ニチゴーGポリマー™は、親水性の樹脂ですので、疎水性の汎用成形樹脂とは、ほとんど相溶しません。高濃度のブレンドには、相溶化剤が必要になります。

★ 加工機内でニチゴーGポリマー™を滞留させることはできるだけ避けてください。発泡・ゲル化の原因となります。加工を停止する場合は、LDPEもしくはLLDPEでパージして下さい。滞留時間の目安は、最大で20分程度とお考えください。

溶融粘度(剪断速度依存性)

BVE8049P

溶融粘度(剪断速度依存性)

OKS-8074P

溶融粘度(剪断速度依存性)

AVE8077P

溶融粘度(剪断速度依存性)

溶融成形温度範囲と温度勾配

安定な加工のため、220℃以下での成形をお勧め致します。

ニチゴーGポリマー™の溶融成形温度範囲と温度勾配

【注意事項】
・ ホッパー下を冷却する事をお勧めします。
・ 計量部が長すぎるとゲル発生の原因となります。
・ 供給部が浅溝のスクリューの場合、ペレットのフィードトラブル原因となります。
・ 供給部のスクリュー温度が高い状態でペレットを供給するとペレット詰まりの原因となります。

BVE8049P

BVE8049P

AVE8077P

AVE8077P

OKS-8074P

OKS-8074P

インフレーション加工条件例

【使用装置】
インフレーション押出機((株)プラコー社製 L-40A 40mmφ L/D=28)

温度パターン(℃)
C1C2C3C4C5ダイ
180190200205210210

使用樹脂:ニチゴーGポリマー™ BVE8049P, OKS-8074P

【設定条件】
・ スクリューパターン:フルフライト
・ リング口径:46mm

溶融キャスト加工条件例

【使用装置】
単軸押出機(L/D=28 40mmφ)

温度パターン(℃)
C1C2C3C4C5ダイ
180190190200200210

使用樹脂:ニチゴーGポリマー™ BVE8049P, OKS-8074P

【設定条件】
・ スクリューパターン:フルフライト
・ スクリーンメッシュ:90mesh×2
・ ハンガーコートダイ
温調冷却ロール;50~80℃