エマルジョン(乳化剤)

エマルジョン(乳化剤)としての使用用途をご紹介します。

ゴーセノール™の乳化剤用途における特長

ゴーセノール™は、分子内に疎水基と親水基を併せ持つため、合成樹脂エマルションの乳化安定剤として広く使用されています。

特に市販の界面活性剤と比較して、以下3つの特長があります。

1.良好な保護コロイド性
2.乾燥後の皮膜の強靱性
3.セルロース等の親水性材料への接着性

上記3つの特長から、ゴーセノール™は乳化剤用途として、酢酸ビニル、アクリルEmの乳化重合用乳化剤として利用されます。

ゴーセノール™の乳化剤用途で得られるエマルション

ゴーセノール™を乳化剤に使用した場合、得られるエマルションの性質は以下3つです。

1.G型(部分ケン化PVOH):エマルションの粘度安定性や高チクソ性、高粘度
2.N型(完全ケン化PVOH):エマルションフィルムへの耐水性の付与。低チクソ性
3.A型(準完全ケン化PVOH):上記2タイプの中間的な性質(耐水性と粘度安定性の両立)

酢酸ビニルエマルション用PVOHを、エマルションの耐水性とエマルションの粘度安定性で分類すると、下図のようになります。

酢酸ビニルエマルション用PVOHの概要

下図は、エマルション皮膜の耐水性を、溶出率とPVOH鹸化度で示したものです。

エマルション皮膜の耐水性

下図は、各ゴーセノールにおける低温化でのEm粘度とPVOHケン化度の関係を、増粘度比と日数で示したものです。

低温下のEm粘度とPVOHケン化度の関係

ゴーセノール™の使用用途については、以下の記事でも解説しています。

ゴーセノール™の紙加工用途:URL
ゴーセノール™の塩ビ懸濁重合分散剤用途:URL
ゴーセノール™の接着・バインダー用途:URL
ゴーセノール™のそのほかの使用用途:URL