特殊変性ポリビニルアルコールの種類・特徴・用途をご紹介!

本記事では特殊変性ポリビニルアルコールについてご紹介しています。特殊変性ポリビニルアルコールは製品ごとに特徴が異なり、用途に合わせて最適な製品をお選びいただけます。特殊変性ポリビニルアルコールを使用した製品開発を検討されている方はぜひご覧ください。

特殊変性ポリビニルアルコールとは

ポリビニルアルコールは、水溶性、耐溶剤性、接着性、皮膜形成性、界面活性能、ガスバリア性、生分解性などの多様な機能を有する合成樹脂です。ケン化度(水酸基と酢酸基の割合)や分子量(重合度)を変えることでこれら機能を調整することができるため、接着剤やバインダー、紙の加工剤、乳化剤や分散剤、フィルム原料など様々な用途で活用されています。

一方で、市場からはより高い機能や新たな機能の付与の要望も多く、これらの要望に応えるため、ポリビニルアルコールに変性基を導入する研究、つまり特殊変性ポリビニルアルコールの研究が古くから行われてきました。

そして、酢酸ビニルモノマーにコモノマーを共重合したあとケン化処理をする方法や、ポリビニルアルコールに後反応することで変性基を導入する方法などが工業化されており、多様な特殊変性ポリビニルアルコールが様々な用途で使用されています。

代表的な特殊変性ポリビニルアルコールのポリマー構造を以下に示します。

特殊変性ポリビニルアルコールの種類

三菱ケミカルでは、ポリビニルアルコールの変性に長年取り組んでおり、独自の変性技術を用いて多様な特殊変性ポリビニルアルコールを製品化しています。これら特殊変性ポリビニルアルコールは、従来のポリビニルアルコールでは対応できなかった新たな用途で使用が拡大しています。

以下に三菱ケミカルの特殊変性ポリビニルアルコールの製品、ならびにその特徴と用途についてご紹介します。

製品一覧

変性ポリビニルアルコールの種類変性基の構造式製品名
1,2-エタンジオール基変性ポリビニルアルコールニチゴーGポリマー™
アセトアセチル基変性ポリビニルアルコールゴーセネックス™ Z
スルホン酸基変性ポリビニルアルコールゴーセネックス™ L
4級アンモニウム塩基変性ポリビニルアルコールゴーセネックス™ K
ポリエチレンオキサイド基変性ポリビニルアルコールゴーセネックス™ LW
ゴーセネックス™ WO
カルボキシル基変性ポリビニルアルコールゴーセネックス™ T

製品別の特徴と用途

①:1,2-エタンジオール基変性ポリビニルアルコール 「ニチゴーGポリマー™」

1,2-エタンジオール基変性ポリビニルアルコールは、ポリビニルアルコールの特徴である水溶性、ガスバリア性、生分解性などの特徴に加えて、溶融加工できることが特徴です。

とりわけ低湿度化では従来のバリア材料に比べても高い酸素ガスバリア性を有することから、フードロスに貢献する食品バリア包装材のバリア素材として利用が拡大しています。

また、1,2-エタンジオール基変性ポリビニルアルコールは、水溶液として加工特性(溶液安定性、低粘度、アルコール併用可能など)と高いガスバリア性を両立する特徴もあり、バリアコーティング剤としても注目されています。

溶融加工や溶液コーティングできるバリア材料を探しておられる方は、ニチゴーGポリマー™がおすすめです。

「ニチゴーGポリマー™」について詳細はこちら

②:アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール 「ゴーセネックス™ Z」

ポリビニルアルコールの特徴である水溶性は、用途によっては欠点になることがあります。

例えば、加工時は水溶液として取り扱うことができ、加工後(乾燥・被膜化した後)は水に溶けない(又は溶けにくい)機能を求められることがあります。

アセトアセチル基変性ポリビニルアルコールは、アセトアセチル基による高い反応性と、架橋剤により容易に架橋・耐水化できる特徴があります。この特徴を利用して、感熱記録紙のトップコート層や耐水酢酸ビニル樹脂エマルジョンの乳化剤、耐水接着剤などに使用されています。

ポリビニルアルコールの反応性や、耐水性でお困りの方は、ゴーセネックス™ Zがおすすめです。

「ゴーセネックス™ Z」について詳細はこちら

③:スルホン酸基変性ポリビニルアルコール 「ゴーセネックス™ L」

ポリビニルアルコールの特徴である水溶性は、用途によっては欠点になることがあります。

例えば、加工時は水溶液として取り扱うことができ、加工後(乾燥・被膜化した後)は水に溶けない(又は溶けにくい)機能を求められることがあります。

アセトアセチル基変性ポリビニルアルコールは、アセトアセチル基による高い反応性と、架橋剤により容易に架橋・耐水化できる特徴があります。この特徴を利用して、感熱記録紙のトップコート層や耐水酢酸ビニル樹脂エマルジョンの乳化剤、耐水接着剤などに使用されています。

ポリビニルアルコールの反応性や、耐水性でお困りの方は、ゴーセネックス™ Zがおすすめです。

「ゴーセネックス™ Z」について詳細はこちら

③:スルホン酸基変性ポリビニルアルコール 「ゴーセネックス™ L」

強アニオンであるスルホン酸基(スルホン酸ナトリウム塩基)を導入したポリビニルアルコールです。スルホン酸基の電荷反発効果により、疎水性微粒子の分散安定性(再凝集抑制)に高い効果を発揮するため、感熱記録紙の発色材料である染料や顕色剤の分散剤などとして使用されています。

またアクリル樹脂エマルジョンの乳化重合用の乳化剤(高分子保護コロイド)としても使用されています。

ポリビニルアルコールの分散性でお困りの方は、ゴーセネックス™ Lがおすすめです。

「ゴーセネックス™ L」について詳細はこちら

④:4級アンモニウム塩基変性ポリビニルアルコール 「ゴーセネックス™ K」

カチオン性を示す4級アンモニウム塩基を導入したポリビニルアルコールです。

天然繊維やパルプ等のアニオン性素材への吸着性や、抗菌性などの特徴を示します。

乳化剤やバインダーとしての利用の他、クレーなどの層状無機物の水中での膨潤抑制効果があり、掘削泥水の添加剤としても使用されています。

カチオン性のポリビニルアルコールにご興味がある方は、ゴーセネックス™ Kがおすすめです。

「ゴーセネックス™ K」について詳細はこちら

⑤:ポリエチレンオキサイド基変性ポリビニルアルコール 「ゴーセネックス™ LW、ゴーセネックス™ WO」

ポリエチレンオキサイドはポリビニルアルコールの可塑剤として機能します。そのためポリエチレンオキサイド基変性ポリビニルアルコールは、柔軟性に優れた水溶性の皮膜を形成します。

またポリエチレンオキサイドは水との親和性に優れるため、本来水には溶解しないケン化度の低いポリビニルアルコールであっても、ポリエチレンオキサイド基を導入することで高濃度の水溶液にすることができます。三菱ケミカルでは、低ケン化度のポリエチレンオキサイド基変性ポリビニルアルコールの高濃度水溶液の製品化に成功しており、ポリ塩化ビニルの懸濁重合用の二次分散剤などとして使用されています。

ポリビニルアルコールの柔軟性にお困りの方は、ゴーセネックス™ WOがおすすめです。

「ゴーセネックス™ WO」について詳細はこちら

水溶液として取り扱える低けん化ポリビニルアルコールにご興味がある方は、ゴーセネックス™ LWがおすすめです。

「ゴーセネックス™ LW」について詳細はこちら

⑥:カルボキシル基変性ポリビニルアルコール 「ゴーセネックス™ T」

アニオン性のカルボキシル基(カルボン酸ナトリウム塩基)を導入したポリビニルアルコールです。

水溶性、コーティング適性に優れることから紙のコーティング剤などとして広く使用されています。

特定の架橋剤により架橋することもでき、高分子量化や耐水性を改善することもできます。

水溶性に優れたポリビニルアルコールをお探しなら、ゴーセネックス™ Tがおすすめです。

「ゴーセネックス™ LW」について詳細はこちら

特殊変性ポリビニルアルコールについては三菱ケミカルにお問い合わせください

三菱ケミカルでは、昭和2年の創立以来の研究と技術により数々の特殊品種を開発し続けています。

ポリビニルアルコールの開発も長年取り組んでおり、独自の変性技術を用いて多様な特殊変性ポリビニルアルコールを製品化しています。

特殊変性ポリビニルアルコールについては三菱ケミカルにお問い合わせください。

製品カタログ

ニチゴーGポリマーのご紹介
ニチゴーGポリマー™のご紹介
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